[86]生産性の阻害要因にはどのようなものがある?

[86]生産性の阻害要因にはどのようなものがある?
会社の経営、組織のマネジメントにおいて、生産性の向上は不可欠な要素の1つです。生産性を高めることで仕事の効率が上がり、結果として大きな利益を生むことができます。しかしながら生産性を阻害している要因も多く、会社の仕事内容やルールが必ずしも生産性向上につながっているとは言い切れないこともあるでしょう。ここでは経営者・管理職の方、マネジメントに携わっている方、人事を担当されている方に向けて、生産性(労働生産性)の阻害要因についてご紹介いたします。
 
 

生産性とは?

 
生産性とは、投入資源と産出の比率を表したものです。車で言うところの燃費と例えると分かりやすいかもしれません。「1Lのガソリンで何キロメートル走ることができるか」と同じように、燃費がよい車ほど少ない資源で遠くまで走ることができます。生産性も同じことで、少ない資源で多くの付加価値がついたものを産出すれば、生産性が高いということになります。
この生産性には、労働生産性と資本生産性の2種類があります。これは投入資源の違いで、資本生産性とは資源がものの場合、労働生産性とは資源が人や労働力の場合となります。労働生産性は、投入した労働量に対して、どれだけの生産ができたかを示す値で、労働者一人あたりや、1時間あたりの生産量及び付加価値で計算されます。この労働生産性を高めることが、結果として会社に大きな利益をもたらすことになるため、会社の経営、組織のマネジメントにおいて非常に重要となるのです。
 
 

労働生産性の阻害要因

 
労働生産性の阻害要因とはどのようなものなのでしょうか。
 

必要のない会議

会議は仕事をする上で大切な業務ではあるものの、会議中は付加価値を何も生みません。例えば1時間の会議を10人が集まって行えば、10時間分の仕事が無駄になります。会議をする前にその会議が必要か、必要な参加者は誰なのかをきちんと精査しましょう。
 

無駄なメールや電話

メールの返信や電話の対応などに追われることで、本来自分がしたい仕事ができなくなります。社内でのやりとりをチャットにすることで時間を短縮・効率化できる可能性があります。
 

残業規制が強い

残業をすることで生産性は低下しますが、残業しないとこなせない仕事量がある場合、強い残業規制は返って生産性の阻害要因となってしまいます。この場合労働生産性を上げるためには、まず仕事量や仕事の進め方など根本からの見直す必要があります。
 

業務効率化のインセンティブが省力化されている

将来の見通しよりも目先のお金を重要視している企業も多く、業務効率化に対してインセンティブを省力化され、いつまでたっても効率を上げることができない事態に陥っているケースも多いようです。
 

過剰サービス

必要以上にサービスを行ってしまうと、経費を圧迫させるだけでなく社員一人ひとりの労働量が増え、生産性が落ちてしまいます。
 

ゼロサムゲームとなっている営業活動

同じ顧客をターゲットとした勧誘合戦は、一方は利益を生むものの、結局もう一方は損をしてしまい会社のプラス利益にはなりません。また、セールスマンがいなくても勝手にものが売れるケースもあるため、ターゲットの差別化や住み分けを行う必要があります。
 

ルールの変更を恐れる保守的なマインド

「ずっと昔からこの方法だったので」と、ルールや業務内容の変更を恐れている保守的な習慣はよくありません。「本当にこの業務は会社にとって利益を生むのか?」ということを積極的に日々見直すことが大切です。
 

社員教育がうまくいっていない

新入社員の教育や、担当変更による引継ぎがうまくいかないと、人ぞれぞれのスキルややり方で業務を行ってしまうため生産性が低下する可能性があります。作業指示書や業務内容手順などのマニュアルを作っていない場合は要注意です。
 

快適に仕事ができる環境が整備されていない

給与や福利厚生はもちろんですが、事務所や工場内などの空調や環境などが悪いと、社員のモチベーションや体調も不安定となり、全体的な生産性が低下する原因になります。
 
 

労働生産性の阻害要因を取り除く方法

 
それでは、上記のような労働生産性の阻害要因を取り除く方法を考えてみましょう。
 

業務効率化実現に対するインセンティブを増やす

社員一人ひとりに対する「改善」は必要不可欠です。業務効率化実現に対するインセンティブを増やすことで、社員も業務効率化に取り組むようになり、大幅な業務効率改善にもつながります。費用対効果をしっかり検討し、省力化投資を積極的に行いましょう。
 

業務効率化に関する教育を強化する

単に「業務を効率化しなさい」と言っても、どうすればよいか分からない社員も多いはずです。業務をどのように効率化するのかを教育、研修する場も必要であり、積極的にセミナーや研修会を行う、もしくは外部のセミナーや研修会に参加してもらうことが大切です。
 

書類は印刷しない

無駄な時間やものをなくすという点から、無駄な印刷物も避けましょう。書類を印刷することで、コピー代や紙代がかかるだけでなく、書類の整理やまとめにも時間がかかってしまいます。タブレットやパソコンなどを活用し、できるだけ電子文書で業務を行うようにしましょう。
 

フリーアドレス制の導入

当初はコスト削減のために導入されたフリーアドレス制(社員一人ひとりに固定された席が割り振られていないオフィス)ですが、近年では自分の席ではないことで長居できない、限られた業務時間を有効に使わなければならないという意識から、生産性が向上するようになりました。
 

ノー残業デーの実施

例えば週に1回、もしくは月に数回でもよいので、残業をしない日を決めましょう。その日は残業をしてはいけないため、社員は定時内で終わらせようと仕事をするようになり、全体的な作業効率が上がります。会社全体でノー残業デーの制定が難しい場合は部門や社員単位で決めてもよいでしょう。
 

フレックスタイム制の導入

出勤と退勤を自由に制定できるフレックスタイム制の導入も検討しましょう。社員の環境や仕事の内容に応じて自由に出勤できるため、効率のよいスケジュールを組みやすくなります。
 

環境の整備

社員一人ひとりが働きやすい環境を作ることも大切です。空調管理や使いやすい設備を導入したり、集中力が上がる昇降デスク(スタンディングデスク)などの設置、休憩所の充実なども検討してみてください。
 
 
このように労働生産性を阻害する原因は、身近な場所に潜んでいます。経営者・管理職の方、マネジメントに携わっている方、人事を担当されている方は、上記を参考に社員・組織の労働生産性を阻害している原因を見つけ出し、取り除く対策をすることで、会社全体・組織全体の労働生産性を高めていきましょう。
 

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